体重管理 (生活習慣の改善)
【体重管理】
糖尿病治療ガイド・高血圧診療ガイド・動脈硬化性疾患予防ガイドライン などに記載されている内容をまとめてみました.
・定期的に体重を測定する.
・適正体重(BMI<25)を維持する.
BMI(体格指数): 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
・BMI ≧ 25 の場合は,摂取エネルギーを消費エネルギーより少なくし 体重減少を図る.
・肥満の判定
BMI | 判定 |
18.5 未満 | 低体重 |
18.5〜25 未満 | 普通体重 |
25〜30 未満 | 肥満(1度) |
30〜35 未満 | 肥満(2度) |
35〜40 未満 | 肥満(3度) |
40〜 | 肥満(4度) |
・治療開始時に目安とするエネルギー摂取量の算出方法
エネルギー摂取量 = 目標体重(※1)× エネルギー係数(※2)
※1 目標体重 (kg)
65歳未満:身長(m)×身長(m)× 22
65歳以上:身長(m)×身長(m)× (22~25)
※2 エネルギー係数 (kcal/kg 目標体重)
身体活動レベル および 病態に基づいたエネルギー必要量
軽い労作(大部分が座位の静的活動): 25~30
普通の労作(座位中心だが,通勤・家事・軽い運動を含む): 30~35
重い労作(力仕事,活発な運動習慣がある): 35~
例)65歳未満 身長 175.0cm ほぼ毎日 有酸素運動を行っている 一般開業医
目標体重は 1.75 × 1.75 × 22 = 67.38 (kg)
エネルギー係数を 32 とすると
エネルギー摂取量は 67.38 × 32 = 2156.2 (kcal) と算出される.
・太っている人も痩せている人も 身長が同じならば 必要摂取カロリーはほぼ同じ.
・減量が必要な時でも 1.200 kcal(誰もが摂取しなければならない最低必要量)以上のカロリーをとること.
・基礎代謝量
生体が生命維持活動をするために最低限必要なエネルギーの量.
具体的には,安静状態における呼吸や血液の循環,体内の生合成と分解,体温維持に要するエネルギー量のこと.
年令や性別ごとに「基礎代謝基準値 × 体重」で算出することができる.
摂取エネルギーが基礎代謝量を下回り続ければ 確実に体重は減少するが,
生命の維持に支障をきたすおそれがある.
年齢階層別 基礎代謝基準値 (kcal/kg 体重/日)
年齢(歳) | 男性 | 女性 |
15〜17 | 27.0 | 25.3 |
18〜29 | 23.7 | 22.1 |
30〜49 | 22.5 | 21.9 |
50〜64 | 21.8 | 20.7 |
65〜74 | 21.6 | 20.7 |
75〜 | 21.5 | 20.7 |