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慢性閉塞性肺疾患 (COPD)

 

 タバコ煙を主とする有害物質を長期吸入することで生じた肺の炎症性疾患をいう。

 正常にまで回復することはない  気流閉塞を示す進行性の病態である。

 緩徐に生じる労作性呼吸困難や慢性の咳・痰を特徴とする。

 ヘビースモーカーの10~15%が将来COPDとして発症することが知られている。

 COPD は肺に留まらない全身性の炎症を主体とした疾患である。

 

    心血管病変・うつ・骨粗鬆症・消化管潰瘍・糖尿病・睡眠障害・緑内障・貧血などを併発する頻度が高い。

 COPD患者は、COPD非合併患者に比し、肺がん合併リスクは3~7倍になる。

 どのような場合、COPDを疑うか

 40歳以上の喫煙者に、息切れ(労作時呼吸困難)やゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴、痰がからんだ咳が日常的に認められる場合。あるいは、感冒罹患後に咳が長引くような場合。

 診断  以下の3つの条件にあてはまれば診断は可能である

 ・労作時息切れが存在する

 ・十分な喫煙歴がある

 ・閉塞性の機能障害  (FEV1/FVC < 70%) が認められる

 治療

  目標は、症状の軽減、および進行・増悪などに対するリスクの軽減である

  症状(日常生活や健康に及ぼす影響)の評価、呼吸機能検査値による気道閉塞の重症度、増悪の既往・回数など の項目に基づき、A~Dのグループ分類を行い、薬物の選択を行う。

 治療薬のほとんどは吸入薬であり、内服薬による代用は不可能である。

 吸入薬は、抗コリン薬・β2刺激薬・ステロイド薬などを単独で、もしくは組み合わせたものを選択して用いる。

 

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