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血液・尿検査(解説)

血液一般検査  (血算)

白血球(数)

 体内に侵入した細菌やウイルスを排除する働きをします.

 細菌感染症 炎症 喫煙 ストレスなどで数値が上がることがあります.

赤血球(数)

 体内の細胞に酸素を運び炭酸ガスを持ち去る働きをします.

 赤血球数は貧血や多血症などの診断の指標となります.

血色素量 (ヘモグロビン)

 赤血球内の酸素と結合し,赤血球中の赤い色のもととなる色素です.

 貧血をしらべる指標となります.

ヘマトクリット(値)

 血液中に占める赤血球の容積の割合をいい,これも貧血の指標となります.

血小板(数)

 止血に関して重要な働きをする血球です.

血液検査 (生化学検査)

総蛋白

 血清中の蛋白総量を調べます.

 肝機能や腎機能に異常が生じると値が高くなったり低くなったりします.

 栄養状態の目安にもなります.

アルブミン (Alb)

 健康状態・栄養状態をあらわし,肝臓などに障害があると減少します.

Na (ナトリウム)    Cl (クロール)    K (カリウム)

 生命活動を維持するために様々な役割を果たしています.

 体液中のイオンバランスを保つ働きをしています.

 異常が認められたときは,腎疾患・内分泌疾患が疑われます.

尿酸(UA)

 アルコールやプリン体(※)の過剰摂取や腎障害で上昇します.

 尿酸が高い状態がつづくと痛風や腎結石の原因となります.

 値が高いときは腎不全・血液疾患が疑われます.

  ※ 刺身 肉類 ビール 干し魚などに多く含まれています.

尿素窒素 (BUN)   クレアチニン (Cre)

 血液中に存在している物質で,腎臓を経由して尿中に排泄されます.

 値が高いと腎臓のはたらきが低下していることを示します.

 尿素窒素: 蛋白質が利用された後の産物です.

 クレアチニン: クレアチンという物質が筋肉で利用された後の産物です.

アミラーゼ

 膵炎など,膵臓の病気のときに上昇します.

 胃・十二指腸の疾患や唾液腺の炎症などで上昇することがあります.

血糖

 血液中のブドウ糖の量を調べます.

 増えすぎると糖尿病となり,身体に支障をきたします.

ヘモグロビンA1c  (HbA1c)

 過去1~2ヶ月前の血糖状態を観察します.

 血糖値がその日の飲食によって変動するのに対し,これは長期的に見た血糖の状態を知る検査であり,糖尿病の重要な指標となります.

肝機能検査

GOT (AST),  GPT (ALT)

 肝細胞中に多く存在する酵素で、肝障害によって血液中に漏れ出て高値となります.

 急性・慢性肝炎 脂肪肝 アルコール性肝障害 肝硬変 肝がんなどで上昇します.

γ - GTP

  慢性肝炎・アルコール性肝障害・胆道疾患で胆汁の流れが悪くなる場合・脂肪肝・常習的な飲酒などで上昇します.

LDH

  肝臓をはじめ、腎臓 心筋 骨格筋 赤血球などに含まれている酵素.

  肝疾患 心疾患 悪性腫瘍 血液疾患などで臓器の細胞が破壊されると、血液中に流れ出て値が上昇します.

ALP (アルカリフォスファターゼ)

 小腸 肝 腎 骨 副腎などの臓器に広く分布する酵素.

 各種の肝疾患・胆管の炎症,結石,腫瘍などで胆汁の流れが悪くなる病気 骨の病気などで上昇することがあります.

CPK   CK  (クレアチン(ホスホ)キナーゼ)

 筋肉の病気の診断に役立ちます.

 急性心筋梗塞の時も上昇する酵素です.

脂質代謝

総コレステロール ( T - cho )

 コレステロールは体にとって重要な物質ですが、多い状態が続くと動脈硬化が進み、心筋梗塞や冠動脈硬化症、脳梗塞の原因となります.

 値が高いとき、動脈硬化・高脂血症・糖尿病・甲状腺機能低下症・脂質の過剰摂取・家族性要因などが疑われます.

 栄養不良・腸疾患・肝疾患・甲状腺機能亢進症などで値が低下することがあります.

HDL コレステロール

 血管内部に付着したコレステロールを運び去る、いわゆる善玉コレステロールです.

 有酸素運動・軽度の飲酒・家族性要因などにより増加し、逆に喫煙・肥満により減少します.

 低値では、動脈硬化症・心筋梗塞をおこす危険性が高くなります.

LDL コレステロール

 血管壁に付着し動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールで、特に心臓や脳の血管に多くたまると心筋梗塞や脳梗塞などを引きおこしたりします.

 動物性脂肪の過剰摂取・甲状腺機能低下症・家族性要因などで上昇することがあります.

 低栄養・腸管の栄養吸収障害・肝障害・薬剤の影響・家族性要因などで低下することがあります. 

中性脂肪 ( TG )

 エネルギーとして消費される脂肪ですが、血中で多くなると皮下脂肪や内臓の内外に蓄えられ肥満・脂肪肝・膵炎の原因となります.動脈硬化を進めることにもなります.

 過飲・過食・肥満・脂質代謝異常・糖尿病・動脈硬化症などで高値を示します.

 低栄養・肝障害・甲状腺機能亢進症などで低下することがあります.

尿検査

 血液中に含まれるブドウ糖が尿中に排泄されたもの.

 血糖値が高くなると尿にも糖がでるようになります.

 糖尿病 腎障害 肝障害 膵炎 腎性糖尿 などで高くなります.

蛋白 

 血液中に含まれる蛋白が尿中に出たもの.

 数回検査しても陽性がつづく場合は、腎炎やネフローゼ症候群などの腎臓疾患が疑われます.

 激しい運動などで陽性になることがあります.

ウロビリノーゲン

 主に肝臓病,胆道系疾患の指標となります.

潜血

 陽性の場合は,腎 尿管 膀胱 前立腺などの各種疾患が疑われます.

PH  (ペーハー)

 尿が酸性か アルカリ性かを調べます.

 食事 運動 薬剤 などで変動します.

比重

 尿の濃さのことで腎臓での尿の希釈力や濃縮力が推測できます.

 

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